熱安定性、低吸水性、断熱特性に優れたIGBT半導体用PPAをChinaplas 2023で展示 BASF

BASFは2023年4月5日、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)半導体の筺体製造に適したPPA(ポリフタルアミド)「Ultramid Advanced(ウルトラミッド アドバンスト) N」を、Chinaplas 2023にて展示することを発表した。IGBTの小型化に対応する。

Ultramid Advanced N3U41 G6 LSは、難燃性の非ハロゲン化合物で、レーザー感度が高く、熱安定性と低吸水性、優れた電気特性を有する。CTI値(比較トラッキング指数)が600vを超えており、これまでパワースイッチに使用されていた材料より沿面距離が短く、断熱性に優れているため、IGBTの小型化に対応する。

Ultramid Advanced Nグレードは、耐薬品製に優れ、寸法安定性があるため、IGBTの堅牢性、持続性、信頼性を高め、小型化に対応する。

Ultramid Advanced N(PA9T)は、機械的強度を維持しながら、温度上昇や高電流に耐えられるように最適化。優れた電気絶縁性、堅牢な難燃性、正確な寸法安定性を有し、熱と湿気に対する長期耐久性を備えた材料を使用している。また、半導体を湿気、ほこり、汚れなどの機械的ストレスや環境ストレスから保護する。

UL認定グレードの電気RTI(相対温度指数)値は150℃を達成。さらに、ハロゲンなどの腐食性成分を含まないため、接触腐食のリスクを回避できる。また、同社のPPAは、IGBTの製造に関して、金属ピンとクランプによる射出成形後に半導体を組み立てる際に使用されるポッティング材料と互換性を持つ。

同社のPPA製品群は、Ultramid Advanced N(PA9T)、Ultramid Advanced T1000(PA6T/6I)、Ultramid Advanced T2000(PA6T/66)、Ultramid T KR(PA6T/6)、Ultramid One J(PA66/6T)、Ultramid D3(PA/PPA)の6つで構成されている。

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