米エネルギー省の国立研究所間を接続するネットワーク「Superlab 2.0」で電力網の耐障害性を検証

NREL Learning/YouTube

米国立再生可能エネルギー研究所(NREL)は、パシフィック・ノースウェスト国立研究所(PPNL)を含む、米エネルギー省(DOE)傘下の7つの国立研究所が参加する「Superlab 2.0」ネットワークで、相互接続デバイス1万台による送電網の実証実験を行う予定だ。

Superlab 2.0は、複雑さを増すエネルギーシステムの状況を反映した実験を実施するために立ち上げられた。NRELの研究プラットフォーム「Advanced Research on Integrated Energy Systems(ARIES)」が有する制御可能なグリッドインターフェースやリアルタイムシミュレーターなどで、非機密コンピューターネットワーク「ESnet」の「OSCAR」が安全にデータ同期をすることで、Superlab 2.0でのより大規模な実験が可能になる。

国立研究所間で1万台の相互接続デバイスを実証することを目標としており、このインフラによって何百万もの相互接続デバイスをモデル化できるという。実現すると、ハリケーン、山火事、吹雪などの影響もモデル化できるようになる。

また、複数の研究所にある独自の資産や専門知識を活用して、現代の進化するエネルギーグリッドの複雑さを反映したシナリオを評価し、グリッドが直面する課題を考慮したエネルギーシステムの研究が可能となる。これらの研究所に存在する膨大な研究資産を活用することで、重複して機器を購入する必要がなくなるという資源効率の高さもメリットの1つだ。

NRELは、このような研究資産と技術専門家のネットワークは世界で比類のないものであり、国のエネルギー問題に正面から取り組み、クリーンエネルギーへの移行を急速に推進するものだとしている。

関連情報

SuperLab 2.0: The Future of Energy Experimentation at NREL (Text Version) | NREL

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