充電状態を視覚的に表現できる、スマート亜鉛イオン電池の開発

韓国科学技術院(KAIST)と韓国明知大学校を中心とする共同研究チームが、充放電状態を視覚的に表現できる、スマート亜鉛イオン電池を開発した。

同研究成果は2023年8月3日、「Advanced Materials」誌に掲載された。

亜鉛イオン電池は、リチウムイオンに代わり亜鉛イオンを用いた2次電池である。理論上のエネルギー容量が大きく、爆発の危険性が低く、費用対効果に優れるため、ウェアラブルエレクトロニクスなどの次世代エネルギー貯蔵デバイスとして注目されている。

研究チームは、負極に亜鉛電極を、正極に「πブリッジ・スペーサー」構造を組み込んだエレクトロクロミックポリマーを用いた、亜鉛イオン電池を開発した。同電池は、充放電状態を視覚的に表現でき、柔軟で、長期間の大気暴露や機械的変形下でも優れたエレクトロクロミック特性と電池特性を維持した。

同電池の正極では、πブリッジ・スペーサーによって、構造内の電子の移動度を向上させてイオンの移動度と吸着効率を最大化させ、急速充電が可能となっている。放電容量も110mAh/gと、πブリッジ・スペーサーのない正極より40%向上し、充電時の濃紺から放電時の透明に切り替わるエレクトロクロミック機能も30%向上した。

同電池は将来、エレクトロクロミック機能により、日中の強い日照りのときに太陽エネルギーを吸収する暗い色を表示させ、曇りのときに透明になって室内の明るさを確保する、スマートウィンドウとして活躍する可能性がある。

KAISTのIl-Doo Kim教授は、「本技術は、単なるエネルギー貯蔵デバイスとして使用されるバッテリーの既存概念を超えており、スマートバッテリーやウェアラブル技術の革新を加速させる、未来のエネルギー貯蔵システムになると期待しています」と説明した。

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