ロケットランチャーを持つ四足の「ロボットヤギ」――米海兵隊がテストに成功

U.S. Marine Corps photo by Lance Cpl. Justin J. Marty

アメリカ海兵隊に所属する、航空地上任務部隊訓練司令部の戦術訓練/演習統制グループ(TTECG:Tactical Training and Exercise Control group)は、2023年9月9日、海軍研究局(ONR:Office of Naval Research)と共同で「ロボットヤギ」と呼ばれる、四足歩行ロボットのテストを実施した。

今回のテストでTTECGとONRは、ロボットヤギに搭載した、M72軽量対戦車ロケットランチャーの発射試験に成功した。このロボットヤギは、従来海兵隊員が運搬してきた様々なセンサーや武器システムを運搬できる。

テストは、カリフォルニア州海兵隊航空地上戦闘センター(MCAGCC:Marine Corps Air Ground Combat Center)で実施した。同施設は、ロボットプラットフォーム、拡張現実、人工知能システムのテストに対応する豊富な射程を持つ海兵隊基地だ。

海兵航空地上任務部隊の戦闘演習(MWX:Marine Air Ground Task Force Warfighting Exercise)は、台本のない部隊対部隊の演習で、新技術をテストする場にもなる。テストの対象となるロボットプラットフォームは、小型無人航空機から、重火器を運ぶ重量約1トンの無人車両「HDT Hunter WOLF」まで多岐にわたる。

TTECGの新興技術統合セクションの担当将校であるAaron Safadi 1等海尉は、海兵隊員自身が武器システムや安全装置を操作する代わりに、これらの装備をロボットヤギに搭載し、すべてを遠隔操作できると説明した。

同氏によれば、海兵隊員は、射撃を支援するための土嚢などの掩体(えんたい)や隠れ場の背後から、武器システムを操作できる。これにより、海兵隊員は安全な場所で操作しながら、武器システムを目標に接近させることができる、と利点を話した。

関連情報

DVIDS – News – Marines test emerging technologies at The Combat Center

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