Raytheon、電力ビームを活用して瞬時に空中でエネルギー伝送するエネルギー網の開発へ――DARPAから約14億円で受注

防衛・航空宇宙事業を展開するRTXの事業部門であり、攻撃・防衛ソリューションのリーディング・プロバイダーであるRaytheonは、2023年12月12日、紛争中の環境にエネルギーを供給する無線空中中継システムを設計開発するため、アメリカ国防高等研究計画局(DARPA)から1000万ドル(約14億円)の契約を受注したと発表した。

DARPAの「Energy Web Dominance」ポートフォリオの一部である「Persistent Optical Wireless Energy Relay(POWER)」プログラムは、電力ビームを活用することで、回復力のあるマルチパス・ネットワークで瞬時にエネルギー輸送を行うというものだ。空中、宇宙、海上、陸上、海中の各領域において、よりダイナミックなエネルギー輸送を確立することを目的としている。

Raytheonは、2年契約の下、光ビームの収集、送信、リダイレクトができる「エネルギー網」を使えるようにする空中リレー設計を行う。エネルギー網は、無人システム、センサー、エフェクターなどの精密な長距離操作のために、地上のエネルギー源から高高度までエネルギーを伝送する。

エネルギー網の優位性を確立することで、軍司令官は数秒から数分のうちにエネルギーの経路を変更できるようになり、供給ラインを再構成しなくても、ほぼ瞬時に能力を方向転換できる。また、この方法でエネルギーを得ることで、最終的に軍は燃料への依存度を減らし、燃料の輸送や貯蔵も削減できるようになる。

関連情報

Raytheon: RTX to create network of “energy webs” for DARPA – Dec 12, 2023

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