ステンレス鋼旋削向けのコーティング材種およびチップブレーカを開発――耐摩耗性や耐欠損性、安定性が向上 住友電気工業

住友電気工業は2024年6月4日、ステンレス鋼旋削向けのコーティング材種「AC6135M」および「AC6145M」、ならびにチップブレーカ「EH型」を開発したと発表した。同年7月より販売開始する。価格はそれぞれ1030円(税別)となる。

耐食性、耐熱性に優れるステンレス鋼は、水や石油、天然ガス用パイプラインやパイプ、バルブ、フランジといった構造材料に用いられている。一方で、熱伝導率が低い、加工硬化しやすいといったデメリットを有する。加工工具はさまざまな損傷を受けやすく、不安定にもなりやすいため、高性能化が求められている。

AC6135MおよびAC6145Mは、同社独自のPVDコーティング技術「アブソテック(Absotech)」を採用。耐摩耗性と耐欠損性を両立した。AC6135Mはステンレス鋼の一部断続加工に、さらに高靭性の超硬合金を用いたAC6145Mは断続加工にそれぞれ適する。

また、EH型ブレーカは、高強度の二段すくい形状や低抵抗な球状突起を採用。衝撃による突発欠損を低減しながら、凝着や加工硬化といった抵抗増加によるトラブルも低減する。特に断続加工における安定性に優れる。

同社はこれらの製品において、初年度に年間1億6000万円、3年後には年間10億円の売上高を目指す。

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ステンレス鋼旋削用コーティング材種「AC6135M/AC6145M」、および、チップブレーカ「EH型」を開発、販売開始 | 住友電工

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