第6世代戦闘機用ジェットエンジン「XA100」の開発状況を発表 米GE

アメリカ国防総省(DoD)は2025年1月27日、米General Electric(GE)と米Pratt & Whitney(P&W)の両社に対し、それぞれ35億ドル(約5250億円)規模の契約を締結したと発表した。

これは、アメリカ空軍の次世代戦闘機向けのエンジン開発プログラム「Next Generation Adaptive Propulsion(NGAP)」が、第6世代戦闘機を対象とした開発段階に入ったことを示すものだ。

GEは、ジェットエンジン「XA100」の開発で他社に先行している。同エンジンは、アメリカ空軍の「適応エンジン移行プログラム(AETP)」の一環として開発が進んでおり、地政学的な脅威の高まりに対応する性能を目指している。

XA100の特徴として、出力を自動的に切り替える「適応サイクル機能」がある。これは、最大出力時の「高出力モード」と、航続距離を延長するための「高効率モード」を選択できる機構だ。この機能により、任務遂行能力の劇的な向上を狙っている。

熱管理の機能では、冷却用の空気流を追加する「第3のストリーム」がある。材料面では、推進効率と燃料効率の改善、新素材と積層造形技術による軽量化と耐久性の向上を図った。さらに、クイックエンジンチェンジ(QEC)機構を導入して整備性を改善した。

GEの会長兼CEOのH. Lawrence Culp, Jr.氏は、XA100を航続距離、推力、熱管理能力といった軍の要件に応える唯一のエンジンだと説明した。第23代空軍長官のDeborah Lee James氏も、インド太平洋地域の戦力を増強すべく、2028年までに同エンジンを実戦配備する意向だ。

現在、XA100エンジンは2基が完成し、空軍のテストプロセスを完了している。

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