3Dプリントでロケットモーターや爆発物の威力を高める軍用素材を製造 米Supernova

3Dプリント技術を開発する米Supernovaは、2025年1月27日、米国製造イノベーションセンター(ACMI)から200万ドル(約3億円)の助成金を獲得したと発表した。これは、同社の軍事用高エネルギー材料の製造プロジェクトにとって重要な一歩となる。

同社の「粘性リソグラフィ製造(VLM)」は、高粘度の樹脂材料を透明フィルムに転写して、光で硬化させる技術だ。従来技術では、低粘度の樹脂を必要とする制約があったが、VLM技術ではその制限がなく、軍事用高エネルギー材料に必要な高充填材料を製造できる。

この技術は、爆発物、推進剤、花火などに使用する軍事用高エネルギー材料の製造方法を大きく変える可能性がある。VLM技術は従来の製造方法の制約を取り除くため、より安全で均一な品質の製品を、無駄なく製造できるようになる。

ACMIの連邦プログラム責任者であるVictor Boelscher氏はコメントで、Supernovaの技術により、国家安全保障に不可欠な兵器システムの重要部品を製造できるようになるとして、本プロジェクトへの期待を表明した。

Supernovaは、国防総省の「重要化学物質パイロットプログラム」の一環として、次世代兵器システムの開発に取り組む。また同社は、2024年に防衛/宇宙に特化する部門を設立しており、軍事用途の技術開発を加速させる方針だ。

関連情報

Supernova Awarded $2M Contract to 3D Print Military-Grade Energetic Materials

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