- 2025-3-3
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- ウォーキング・グローブ(Walking Globe), エンジニア, オムニホイール, スクリューバイク, メカナムホイール, ロボット工学, 全方向移動バイク, 機械工学, 電動バイク, 電気工学
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James Bruton/YouTube
元おもちゃデザイナーで、ロボット工学、電気工学、機械工学のエンジニアと称するイギリスのYouTuberが、2個の大きなボールをホイールにして、全方向に移動できる電動バイクの動画を2025年1月21日に公開した。
彼はこれ以前にも、前輪にオムニホイールを搭載したバイク、オムニホイールを2つ搭載し、横方向にバランスを取りながらファンで推進するバイク、メカナムホイールを4つ搭載することであらゆる方向に動くことができるスクリューバイクという、3タイプの全方向移動バイクを作っている。
そして今回作ったのは、サーカスの玉乗りで使われる「ウォーキング・グローブ(Walking Globe)」という大きなプラスチック球2個でバランスを取りながら走るバイクだ。このバイクは、ボールの動きをコントロールするために3個のオムニホイールを使用している。実際に駆動力を与えるのは2個のオムニホイールで、3個目はアイドラーとしてバランスを保っているという。ホイールを取り付ける樹脂部品は、すべて3Dプリントで自作をした。120°間隔でオムニモーターを配置している。
完成したホイールユニットの回転速度を計測すると、1秒間に60~80回転まであがり、低速でもかなりトルクがあることが分かる。バランスを取るタイプのロボットは低速で十分なトルクがないとバランスを取るのが難しくなるが、50Vで駆動するモーターからは40Aで2kW(3馬力弱)ほどの出力を出せる。
駆体は堅牢なアルミニウムプレートで製作し、電子機器やバッテリーなどはサドル部分の足元に収納している。気泡管式水準器で角度を測定し、ハンドル代わりのノブを回すことで加減速と方向転換ができる仕組みだ。
体育館で試乗してみると、思いのほか遠心力が強く働くようだが、上手く乗りこなせている。