- 2019-12-12
- 用語集
- CAD利用技術者試験, CAD(Computer Aided Design), Excel, ものづくり, エンジニア, コミュニケーション能力, マネジメント能力, メイテックネクスト, 技術士(公益社団法人日本技術士会発行), 生産技術, 転職エージェント
製造業において、効率よく生産を行うための仕組みを構築したり、維持を行ったりするのが生産技術です。
生産管理が生産工程全体を管理する仕事であるのに対し、生産技術は生産ラインを立ち上げ、設備機器をメンテナンスして、常に最良のコンディションで生産が行えるよう現場を支えていく仕事だと言えます。
今回は、そんな生産技術の仕事内容や人材適正、生産技術者を目指すにあたって必要なスキルや資格などについて説明します。
生産技術の仕事内容
生産技術エンジニアへの理解を深めるため、仕事のミッションや、具体的な仕事内容について説明していきます。
生産技術とは?
生産技術は、主に生産ラインの設計や管理を行うエンジニア職の一つです。製造業において製品を量産する場合、そこには工作機械をはじめとした設備装置や、製造品目に合わせた生産ラインの確立が必要となります。それを担うのが生産技術エンジニアの仕事です。
また、製品の品質を保ちながら、生産現場をスムーズに進行させることも重要になりますので、生産技術エンジニアは、滞りなく生産が行われるように管理する役目も負っています。
生産技術の主な仕事内容
生産品質の安定化を図る業務
生産品質を追求し、より高い業務の効率化を図っていくことが、生産技術エンジニアのミッションです。そのためには、定期的に工具や備品の手配や新規設備の導入、既存ラインのメンテナンスや改善を通じて、常に生産品質向上に取り組んでいく必要があります。
また、作業員が安全かつ効率的に作業を行えるよう、作業動線のチェックや改善など、作業環境や労働環境を整えていくことも重要な仕事の一つです。新しい製品を生産する場合は、新規生産ライン立ち上げに向けた設計や稼働テスト、改良、新規設備の選定・導入の検討などもあわせて行っていく必要があります。
各部門との連携を取る業務
生産技術は設計部門と生産現場とを結ぶパイプ役でもあるので、設計、開発、製造、品質管理各部門の担当者と密接にコミュニケーションをとり、円滑な連携体制を築いていくことも求められます。
同時に、現場で作業に従事する現場社員からの意見や要望をキャッチし、工程に無理があれば、開発部門に計画や設計の見直しを依頼するなど、改善を図っていくことも重要な仕事の一つです。
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生産技術エンジニアに向いている人の特徴
どんな人が生産技術エンジニアへの適正があるのか、どんな姿勢やマインドが求められるのかについて説明していきます。
ものづくりに興味・関心がある人
生産技術は「ものづくりの仕組み」を生み出す仕事なので、ものづくりに興味があるような方に向いています。ある一つの工程だけでなく、工場全体の改善や立ち上げに関わる機会も多いため、常に新しい知識に触れながらエンジニアとしての経験値を増やしていくことができるのも魅力の一つです。
そんなものづくりの醍醐味を存分に味わってみたい、という方なら、きっとやりがいの大きな仕事になることでしょう。
コミュニケーション能力に長けている人
生産技術エンジニアは設計部門と生産現場とを結ぶパイプ役なので、「コミュニケーション能力に長けている」ということも重要なポイントになります。
接する人々も設計、開発、製造、品質管理各部門の担当者はもちろん、原材料の仕入れ先や、受託製造の場合はクライアントなど多岐にわたります。外部の関係者とも連携を図る必要がありますので、異なる立場、異なる意見を持つ人々としっかりコミュニケーションを図り、全体的な調整を行っていけるような能力も大切です。
そういった意味では、マネジメント能力などは大きな武器となることでしょう。
柔軟な発想力や多角的な視野を持っている人
生産は会社の経営状況や市況、取引先の動向、人的要因などで目まぐるしく変化するものです。そんな場合において、状況に応じた最適な解決策を講じ、的確な判断を下していくことが生産技術エンジニアには求められます。
そういった意味では、柔軟な発想力や多角的な視野を持っているような方も、この仕事に高い適正があると言えます。
生産技術エンジニアになるには
生産技術エンジニアへと転職を図るにあたり、必要とされるスキルや資格などについて説明します。
エンジニアの実務経験を積む
生産技術エンジニアになるには何が必要なのでしょうか。
もし、現在勤めている会社に生産部門があり、現状他部門で働いているなら、現在携わっている仕事を通じて実務経験を積むことが大切です。
例えば現職がエンジニア職であれば、生産技術に生かすことのできる経験を意識して研鑽することが、目標を達成するための近道となります。
システム開発の場合を例にとれば、開発スケジュールの把握と進捗管理、コスト管理の徹底、開発メンバーたちへの品質意識の浸透などは生産技術と共通する部分が多く、異動希望をかなえるための武器となります。
もちろん、「他の企業へ転職して、生産技術に携わる」という選択肢もあります。
求人サービスの中には、エンジニア向けの転職支援サービスもあり、転職エージェントは必要とされるスキルや知識などを熟知しています。エージェントが、あなたが身に付けているスキルの中から、生産技術につながるものを企業にアピールしてくれるので、好条件で目的をかなえることができる可能性があります。また、効率的に求人情報を得ることもできるでしょう。
未経験から目指す
「未経験だけど、生産技術の仕事に就きたい」という方もいることでしょう。
その場合、生産技術に関する専門知識を勉強して身に付けることはもちろん、業務に関わる資格を取得することが大きな武器となります。
例えば、生産技術や生産管理では、部品や原材料管理、在庫管理などでExcelを使う機会も多く、Excelのスキルがあることはプラスとなるでしょう。また、生産ラインを立ち上げる際のライン設計ではCAD(Computer Aided Design)を使うので、この操作スキルなども武器の一つとなるでしょう。
資格で言えば、一般社団法人コンピュータ教育振興協会が発行する「CAD利用技術者試験」や、科学技術分野における、最高峰の認定資格である「技術士」(公益社団法人日本技術士会発行)等の資格は強力なアピール材料となるでしょう。
より現場に近い場所でものづくりの妙味を味わえる
専門性の高い技術であり、製造業においてなくてはならない役割を果たす仕事だけに、生産技術エンジニアに対するニーズは今後も増加していくことでしょう。また、経験値が大きく物を言う仕事なので、長きにわたって働ける点も大きな魅力の一つだと言えます。
生産技術エンジニアは、新しい知識の探求心、コミュニケーション能力やマネジメント能力、柔軟な発想力や多角的な視野を持っている方に適正があります。
「開発よりも、より現場に近い場所でものづくりを味わってみたい」、「たくさんの人々と協力し合いながらのものづくりの妙味を味わってみたい」という方は、ぜひ、この生産技術を志してみてはいかがでしょうか。大きなやりがいと、達成感を得ることができるでしょう。
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