- 2020-11-10
- エンジニア調査, 制御・IT系, 機械系, 電気・電子系
- 5G, AI, Android, AUTOSAR, C#, COBOL, C#, iOS, IoT, ITRON, Java, Linux, MATLAB, Microsoft Visual Basic, Microsoft Visual C++, mruby, OS, Python, T-Kernel, VxWorks, Windows, アセンブリ言語, プログラミング言語, ラダー・ロジック, 組み込み系エンジニア
ポイント
- 組み込み系エンジニアがよく使っている言語は「C」(32.5%)、「C++」(24.0%)、「Microsoft Visual Basic」(22.5%)
- 最も好きなプログラミング言語は自由度が高く、使い慣れている「C」
- 今、学びたいのは「Python」「C++」「Java」
- 業務でよく使っているOSは「Windows」(69.0%)、「Linux」(26.5%)、「iOS」(19.5%)
- 好きなOS1位は、最も普及していて汎用性の高い「Windows」
- これから学びたいOSは「Windows」「iOS」「Linux」
- エンジニアが注目しているトレンド技術は「AI」(55.5%)
調査概要
エンジニアのためのキャリア応援マガジン「fabcross for エンジニア」は、20~50代の組み込み系システムの開発に携わっているエンジニア200人を対象に、「組み込みシステム向けプログラム/OS」に関するアンケート調査を行いました。
2016年の「組み込みシステム向けプログラム/OS」に関する調査記事はこちら:
「組み込み系エンジニアが選んだ「業務で使う」「好きな」言語/OSは? 言語 1位は「C」、OS 1位は「Windows」に」
組み込み系システムの開発に用いている言語/OSの利用率や、その中で好きな言語/OS、これから学びたいと考えている言語/OS、また現在注目しているトレンド技術について、組み込み系エンジニア200人のご意見を、2016年の調査結果との比較も交えてご紹介します。
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調査結果サマリー
組み込み系エンジニアがよく使っている言語は「C」(32.5%)、「C++」(24.0%)、「Microsoft Visual Basic」(22.5%)
・組み込み系エンジニア200人を対象に行ったアンケート調査の結果、最も多く「業務でよく使っている」と回答のあったプログラミング言語は「C」(32.5%)だった。
・2位は「C++」(24.0%)、3位は「Microsoft Visual Basic」(22.5%)という結果になった。
・2016年に行った前回調査「組み込み系エンジニアが選んだ「業務で使う」「好きな」言語/OSは? 言語 1位は「C」、OS 1位は「Windows」に」の結果と比較すると、上位に選ばれたプログラミング言語に変動はなく、「C」「C++」「Java」「Microsoft Visual Basic」などの言語が引き続き使われていることが伺える。各言語のポイント増減でみると、「Microsoft Visual Basic」(2020年22.5%、2016年:21.0%)が1.5ポイント、「mruby」(2020年:9.0%、2016年:4.5%)が4.5ポイント増加していた。
最も好きなプログラミング言語は自由度が高く、使い慣れている「C」
・最も好きなプログラミング言語については、組み込み系エンジニア200人中50票を獲得し「C」が1位となった。
・続いて2位が「C++」(28票)、3位が「Java」(27票)だった。
それぞれの言語が一番好きな理由として以下の回答が集まった。
【C】
・自由度が高くて、つくりたいものがつくれる(29歳・男性)
・最初に勉強したコードで思い入れがあり、仕事で一番使うから(29歳・男性)
・やりたいことができる。ハードを細かく使うことができる。読みやすい(45歳・男性)
・大学で勉強したから(26歳・男性)
・細かなところまで自分の思い通りにプログラムできる(53歳・男性)
【C++】
・大学時代に履修していたから(26歳・男性)
・最も一般的であり、解読性も高く、後世に伝えやすいから(56歳・男性)
・普段から使用しているので書き慣れている。プログラミング上の制約が少ない(54歳・男性)
・コーディングの汎用性とハードとの関連のバランスが良い(56歳・男性)
・動かすための前提になるもの(インタプリタ/VM)がほぼ無いので、どんな場合も使用出来る可能性が高いから(35歳・男性)
【Java】
・ベーシックで使いやすい(28歳・男性)
・手軽に利用できるから(45歳・男性)
・汎用性がある(28歳・男性)
・経験が多く、使いやすいから(36歳・男性)
・業務で一番利用する機会が多いので(45歳・男性)
【Microsoft Visual Basic】
・一番身近であり、プログラミング言語の中で使いやすいと思うため(28歳・男性)
・昔から使っていて、多少のことは想像がつくので(54歳・男性)
・これまでに独学で勉強してなじみがあるから(44歳・男性)
・使いやすいライブラリが多い(36歳・男性)
【Python】
・現在会社で主として用いられる言語で、学んだことがある言語が他にないため(23歳・女性)
・コードが分かりやすい、汎用性が高い、プログラミングが簡単(37歳・男性)
・初心者でも簡単に使うことができる(31歳・男性)
・今後、使用範囲が広がる可能性がある(47歳・男性)
・使用可能な分野が広く、使いまわしがきくスキルとなるから(44歳・男性)
【ラダー・ロジック】
・読みやすく、使いやすい(42歳・男性)
・好き嫌いというよりも、この言語で構築したプログラムが現在の仕事のメインだから(59歳・男性)
・思ったように動かすことが出来るから(49歳・男性)
【アセンブリ言語】
・使いやすい(45歳・男性)
・ハードウェアに直接アクセスできる(59歳・男性)
【Microsoft Visual C++】
・分かりやすい(43歳・男性)
・ベーシック(24歳・女性)
・統合開発環境が多機能かつ使いやすく確立されている。クラスの構築などが自動的な関連付けによって有機的に作り込める。(54歳・男性)
【C#】
・プログラミングしやすいから(39歳・男性)
・.net freamworkが良く出来ている。少ないコーディング量で実装できる。(49歳・男性)
【MATLAB】
・視覚的にとても分かりやすいため(53歳・男性)
・iso26262に対応しており車両開発には必須である。かつ、モデルによるシミュレーションにて実車を用いる前にほぼ不具合を解消出来るため。また、最近のオートコードは下手なプログラマよりも良いコードを吐き出す。(46歳・男性)
【COBOL】
・学生時代からやっていた(36歳・男性)
・20年使ってきて資産が多く、使いまわしで簡単にプログラムが組める(51歳・男性)
今、学びたいのは「Python」「C++」「Java」
・これから一番学びたいと考えている言語は「Python」が最も多く37票だった。
・続いて2位に「C++」(28票)、3位は「Java」(27票)となっている。
2016年に行った前回調査「組み込み系エンジニアが選んだ「業務で使う」「好きな」言語/OSは? 言語 1位は「C」、OS 1位は「Windows」に」では、「Java」「C++」「Microsoft Visual C++」などが上位に挙がっていたが、今回の調査では「Python」に最も多くの票が集まった。1位となった「Python」を学びたいと考えている理由について聞いたところ、以下のような回答があった。
【Python】
・さまざまな現場で活用されているため接触する機会も多いが、じっくり学べていないから(46歳・男性)
・業務で関わる分野で良く使われているから(31歳・男性)
・最近のトレンド言語だから(43歳・男性)
・AIの分野の標準的言語だから(52歳・男性)
・AI開発に使いたいから(57歳・男性)
・人工知能を開発できるから(30歳・男性)
業務でよく使っているOSは「Windows」(69.0%)、「Linux」(26.5%)、「iOS」(19.5%)
・最も多く「業務でよく使っている」と回答があったOSは「Windows」(69.0%)だった。
・2位は「Linux」(26.5%)、3位は「iOS」(19.5%)という結果となっている。
・2016年に行った前回調査の結果と比較すると、上位5位に選ばれたOSに変化はなく、ポイントの増減については、「Windows」(2020年69.0%、2016年:70.0%)が1.0ポイント、「Linux」(2020年:26.5%、2016年:28.0%)が1.5ポイント減少、それ以外のOSに関してはいずれも微増していた。
好きなOS1位は、最も普及していて汎用性の高い「Windows」
・最も好きなプログラミング言語については「Windows」が117票で1位だった。
・続いて2位が「Linux」(27票)、3位が「iOS」(20票)となった。
それぞれのOSが一番好きな理由として以下の回答が集まった。
【Windows】
・使用期間が長く使い慣れている。対応しているソフトが多い(38歳・男性)
・リファレンスがたくさんあるから(43歳・男性)
・CUDA等のGPUを使用するライブラリインストール時、GUIで行えるから(25歳・女性)
・パソコンと同じ感覚でプログラムを動かすことができるから(49歳・男性)
・使い慣れていて動作確認等にあまり手間がかからない。特別な開発環境を用意する必要がない(54歳・男性)
・最も普及しているOSで、MS-DOSも一部使え、学生時代に会得した知識で使える(51歳・男性)
【Linux】
・組み込みに向いた環境が整っているから(25歳・男性)
・フリーで色々な素材が入手できるので(54歳・男性)
・オープンソースで無料なのに高機能なところ(29歳・男性)
・開発環境から実機環境まで、環境構築が比較的やりやすい(35歳・男性)
・組み込みとしては一般的であるので(50歳・男性)
【iOS】
・ビジュアルがかっこいい。汎用性が効く。エンジニアのほとんどがMacを使っているのでiOSでのアプリ開発がしやすい(27歳・男性)
・長年使っているため(29歳・男性)
・Appleが好き(36歳・男性)
【Android】
・利用範囲が広い(55歳・男性)
【ITRON】
・システムが軽く、動作が速いから(56歳・男性)
・コンパクトで必要十分である。(54歳・男性)
【VxWorks】
・従来から使っている事もあるが、安定しており安全だという点も大きい(46歳・男性)
【T-Kernel】
・使いやすい(45歳・男性)
【AUTOSAR】
・自動車で用いられているため(53歳・男性)
これから学びたいOSは「Windows」「iOS」「Linux」
・これから一番学びたいと考えているOSについては「Windows」が49票でトップとなった。
・続いて2位は「iOS」(40票)、3位は「Linux」(38票)だった。
2016年に行った前回調査「組み込み系エンジニアが選んだ「業務で使う」「好きな」言語/OSは? 言語 1位は「C」、OS 1位は「Windows」に」と比較して、今回新たに5位にランクインした「AUTOSAR」を学びたいと考えている理由については、以下のような回答があった。
【AUTOSAR】
・自動車の電動化により一番伸びていく分野と思われるから(46歳・男性)
・業務で頻繁にこれの話題が出るので、本格的に業務を任される前に学習したいため25歳・男性)
・自動車業界で仕事をしているから(53歳・男性)
エンジニアが注目しているトレンド技術は「AI」(55.5%)
・現在注目しているトレンド技術について聞いた結果、最も注目度が高かったのは「AI」(55.5%)だった。
・2位は「IoT」(48.5%)、3位は「5G」(43.5%)となっている。
【調査概要】
調査方法:ネットリサーチ
期間:2020年9月23日~24日
2020年10月13日~20日
対象:20~50代の組み込み系エンジニア200名