SBD内蔵SiC MOSFETモジュールのサンプル提供を開始――スイッチング損失が大きく低減 三菱電機

三菱電機は2023年5月8日、大型産業機器向け大容量SiCパワー半導体モジュールの新製品として、ショットキーバリアダイオード(SBD)を搭載したSiC MOSFETモジュール「FMF800DC-66BEW」のサンプル提供を同月31日に開始すると発表した。

同社は、耐電圧3.3kV、絶縁耐電圧6.0kVrmsのデュアルタイプとして、これまでにSiパワーモジュール2品種、フルSiCパワーモジュール4品種を市場投入している。今回開発したモジュールは、これらのラインアップに追加される形となる。

大型産業機器向けのパワー半導体モジュールは、鉄道車両の駆動システムや直流送電などの電力関連システムにおけるインバーターなどの電力変換機器に使用されており、さらなる電力変換効率の向上に向けた、高出力/高効率な製品の需要が拡大している。

本モジュールは、SBD内蔵SiC-MOSFETを採用したほか、パッケージ構造を最適化した。スイッチング損失が同社のSiCパワーモジュール従来品と比較して66%、Siパワーモジュール従来品と比較して91%低減している。高出力/高効率化やインバーターの信頼性向上に寄与する。

また、DC主端子とAC主端子を対極に配置しており、回路設計が簡素化した。容易に並列接続可能となっており、さまざまなインバーター構成や容量に対応できる。

パッケージサイズは100×140×40mm、定格電流が800A、結線が2in1となっている。

関連情報

三菱電機 ニュースリリース 「SBD内蔵SiC MOSFETモジュール」サンプル提供開始

関連記事

アーカイブ

fabcross
meitec
next
メルマガ登録
ページ上部へ戻る