エンハンスメント型GaN HEMTの量産を開始―― アプリケーションを小型化/高性能化 STマイクロ

STマイクロエレクトロニクスは2023年7月19日、高効率の電力変換システム設計を簡略化するエンハンスメント型GaN HEMT(高電子移動度トランジスタ)「G-HEMT」の量産を開始したことを発表した。パワー半導体製品ファミリ「STPOWER」初のGaNトランジスタ製品として、産業グレードの650V耐圧ノーマリ・オフG-HEMT「SGT120R65AL」と「SGT65R65AL」をラインアップする。100個購入時の単価は、SGT120R65ALが約2.60ドル、SGT65R65AL約5.00ドル。

両製品は、表面実装型のPowerFLAT 5×6 HVパッケージで展開。定格電流はSGT120R65ALが15A、SGT65R65ALが25Aで、25℃でのオン抵抗(RDS(on))はSGT120R65ALが75mΩ(typ.)、SGT65R65ALが49mΩ(typ.)となっている。

総ゲート電荷は、SGT120R65ALが3nC、SGT65R65ALが5.4nC。寄生容量が低く、ターンオン、オフ時の電力損失を最小限に抑える。また、ケルビン・ソース接続により、最適なゲート駆動に対応する。

GaNトランジスタは、シリコン・トランジスタと同等のブレークダウン電圧とオン抵抗を有しながら、総ゲート電荷量と寄生容量を低減し、逆回復電荷をゼロにする。電力効率とスイッチング性能が向上するため、受動部品を高いスイッチング周波数で小型化でき、アプリケーションを小型化/高性能化する。

同社は今後、車載グレード対応製品を含む新しいGaNパワー半導体製品の発表を予定。また、PowerFLAT 8×8 DSCや、高電力アプリケーション向けのLFPAK 12×12など、新たなパッケージ・オプションの追加も予定している。

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STマイクロエレクトロニクス、小型・高効率で低温動作の電源機器に最適なGaNパワー半導体の量産を開始 – ST News

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