大気中の二酸化炭素を直接回収する、DAC向けの多孔質部材「SUPCA」を開発 ノリタケカンパニーリミテド

ノリタケカンパニーリミテドは2024年7月8日、大気中の二酸化炭素(CO2)を直接回収する、直接空気回収技術(DAC:Direct Air Capture)向けの多孔質部材「SUPCA(サプカ)」を開発したと発表した。

DAC技術は、カーボンニュートラルに向けた技術として注目されており、同技術においては、CO2を効率的に回収する性能が求められる。このため、CO2を速く吸収できる部材や、圧力損失を下げて低エネルギーで大気を処理できる部材が必要となっている。また、合成原料を使用した一般的な吸着材は、製造時のCO2排出量が多い点が課題となっている。

そこで同社は、無機物の粒子(マイクロサイズの吸着材)を特殊構造の有機物に複合させる独自の技術を用いて、多孔質部材SUPCAを開発した。

吸着材はCO2との接触面積が大きいため、CO2の吸収が速く、効率的にCO2を回収できる。CO2吸収液を保持させ、同量のCO2を吸収した場合、ビーズ状の吸着材(ミリサイズ)のCO2吸収速度を1とすると、SUPCAは約1.8に当たるという。

また、気体の流れやすさが大きいため、送風してSUPCAと接触される際に必要となるエネルギーが少ない。ビーズ状の吸着材におけるCO2の回収に要するエネルギーを1とすると、SUPCAは約0.66に当たるという。加えて、SUPCAは柔軟性が高く、容易に加工できるため、さまざまな形状で利用できる。

SUPCAの原料の一部には、CO2排出を抑えて製造したバイオマス原料を採用した。今後は、再生原料の採用も進める計画となっている。

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DAC用多孔質部材「SUPCA」開発のお知らせ 独自技術で効率的なCO2の回収が可能 環境に配慮した設計 | 株式会社ノリタケカンパニーリミテド

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