日立製作所は2024年10月28日、東京大学と共同で、面談時の表情や身振りなどの非言語情報から性格特性を推定するAI技術を開発したと発表した。
同技術は、心理学的に確立された性格特性の5因子モデル(ビッグファイブ)に基づいて、面談時の表情や身振り、発話のトーンなどの非言語情報により性格特性を推定する。日立の対話行動分析技術と東京大学の心理学的知見との組み合わせによって実現した。
AIの推定過程における説明性や透明性を持たせるために、機械学習を用いず、ルールベースで行動の特徴量を抽出/合成してモデルを構築した。
今回評価に同意した98名を対象に、面接時の動画および音声データをもとに、同技術を用いてビッグファイブの各性格特性を推定した。その推定結果とアンケートで得た各性格特性との間に0.3以上の相関があり、心理学的尺度において統計的に有意な推定が可能であることが確認されたという。
同技術は面接時に活用することで、人材と組織や業務とのマッチング精度を高めることを目的にしており、今後さまざまな企業と連携して、適用範囲の拡大や精度向上を図る。