親水性汚れと疎水性汚れの両方を抑制する新素材「デュアルバリアマテリアル」を開発 三菱電機

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三菱電機は2019年7月23日、プラスチックに配合するだけで、砂塵やほこりなどの親水性汚れと、すすや油煙などの疎水性汚れの両方の付着を抑制する新素材「デュアルバリアマテリアル」を開発したと発表した。同社が2019年秋に発売する予定のルームエアコンの新商品をはじめ、その他の家電製品など幅広い製品に対して、汚れ対策として順次適用するという。

三菱電機はこれまで、性質の相反する親水性汚れと疎水性汚れの両方に効果のあるコーティング材の開発に取り組み、その成果の一部を同社製ルームエアコンや換気扇などに適用してきた。しかし、高度な意匠性を要する外観部品や形状が複雑な部品に対して、コーティング(水系コーティング)を適用することは困難だった。

一方、親水性と疎水性の両方の汚れを抑制し、プラスチックに配合できる素材は存在しなかった。親水性素材のみを配合したプラスチックでは、疎水性のすすや油煙などをはじくとともに静電気を抑制するが、親水性の砂塵やほこりなどが付着すると汚れがはがれにくくなるという課題があった。また、疎水性素材のみを配合したプラスチックは、コーティングに比べて十分な量の防汚素材を表面に露出させることが難しかった。

今回開発したデュアルバリアマテリアルは、親水性素材(親水性ポリマー)と撥水撥油効果のある特殊疎水性素材の2つで構成される。各素材の溶融粘度の違いと素材同士の親和性により、2つの素材がプラスチック表面に高濃度で露出する。付着した親水性と疎水性のどちらの汚れも、親水性部分と疎水性部分の両方に触れて不安定な状態となり、気流や振動などではがれやすくなる。また、帯電抑制効果のある親水性素材が静電気を除去し、汚れの付着を抑制する。

デュアルバリアマテリアルに使用した親水性と疎水性の2つの素材は、家電製品やOA機器、雑貨などに広く使用されるポリスチレン(PS)やアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)などのスチレン系、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)などのオレフィン系といった、さまざまな種類の汎用プラスチックに適用できるという。

三菱電機によると、プラスチック原料の調色時にデュアルバリアマテリアルを配合し、成形するだけで、成形物全体の防汚効果が得られるという。そのため、従来の工程を大幅に増やす必要はなく、製品の意匠性を損なうこともない。また、滑りやすさや防カビ性などの他の複数の機能性素材の配合も可能だという。

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