SiウェーハとSiCウェーハ対応のグラインディングホイール2種を開発 ディスコ

半導体製造装置メーカーのディスコは2022年12月1日、Siウェーハの薄化研削と強靭なSiCウェーハの研削に対応した2種のグラインディングホイールを開発したと発表した。既に販売を開始しており、12月14日から東京ビッグサイトで開かれるSEMICON Japan 2022で展示する。

新製品はSiウェーハの薄化研削向け「PW21 Series」とSiCウェーハ向けの「GFSC Series」。

データセンター向けの需要が高まっているCPU、GPUなどのロジックICやNANDフラッシュ、DRAMなどのメモリICは、ウェーハを薄化してチップ化した後に積層することで集積度を高めている。ハイエンド製品では、極薄にするため研削後にポリッシングを行って研削ダメージを軽減しているが、ミドルレンジ品では研削のみで中程度の薄化を行うことがある。こうした加工に対応するため、同社は研削ダメージの少ないPoligrindホイール「PW06 Series」を販売していたが、今回、さらに薄化に対応したPW21 Seriesを開発した。

PW21 Seriesはスループット向上とチップ強度向上を両立し、従来シリーズに比べ、加工送り速度を1.5倍速めてもチップ抗折強度は1.3倍に向上する。

また、GFSC Seriesはダイヤモンドに次いで硬い結晶である炭化ケイ素(SiC)を用いたウェーハの研削に対応。ウェーハ製造やデバイス製造の粗研削から仕上げ研削まで対応した製品をラインアップし、SiC半導体製造プロセスを幅広くカバーしている。どのプロセスにおいても、研削負荷の軽減によって安定した加工を実現し、品質やホイールライフの向上が期待できる。

SiCはケイ素(Si、シリコン)に比べ、高温動作と低抵抗化が可能なため、パワー半導体への採用が急速に進んでいる。しかし、安定研削加工が難しく、SiCの硬さに対応する研削性の高いグラインディングホイールが求められていた。

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