- 2025-2-25
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アメリカのBoom Supersonicは2025年1月28日、超音速ジェット実証機「XB-1」が音速の壁を突破したと発表した。
XB-1は、同社のチーフテストパイロットであるTristan “Geppetto” Brandenburg氏が操縦した。カリフォルニア州モハーヴェ空港/宇宙港を離陸して高度1万750mに到達後、マッハ1.122(時速約1200km)まで加速した。
独自開発の民間ジェット機で音速の壁を破ったのは世界初で、同社はXB-1の技術を超音速旅客機「Overture」向けに展開するという。優れた滑走路視界を可能にする拡張現実ビジョンシステムや、離着陸時の安定性と超音速での効率性を両立するデジタル的に最適化されたエアロダイナミクス、強靭で軽量なカーボンファイバーコンポジット、エネルギーを効率的に変換する超音速インテークなどが適用される。
Overtureは、従来の亜音速旅客機の約2倍の速度であるマッハ1.7の速度になると予想されており、世界600以上の路線で、64~80人の乗客を運ぶ予定だ。すでにAmerican Airlines、United Airlines、日本航空から130機の受注があり、2024年に建設した「Overture Superfactory」は年間66機を生産する規模に拡張されるという。