- 2020-6-18
- 製品ニュース, 電気・電子系
- 1200V 第4世代SiC MOSFET, SiC MOSFET, オン抵抗, ダブルトレンチ構造, パワー半導体, ローム, 寄生容量, 短絡耐量時間
ロームは2020年6月17日、低オン抵抗の「1200V 第4世代SiC MOSFET」を開発したと発表した。既存市場に加え、主機インバータをはじめとする車載パワートレインシステムや産業機器向け電源への採用を加速させ、さらなる小型化や低消費電力化が期待される。
パワー半導体は、オン抵抗を低減すると短絡耐量時間が短くなるというトレードオフの関係がある。本製品は独自のダブルトレンチ構造をさらに進化させ、短絡耐量時間を犠牲にすることなく、オン抵抗と短絡耐量時間のトレードオフを改善した。従来品と比較して、単位面積当たりのオン抵抗を約40%低減している。
また、一般的にMOSFETは、低オン抵抗化や大電流化に伴って各種寄生容量が増加する傾向にあり、SiCが本来持っている高速スイッチング特性を十分に発揮できないという課題があった。今回、ゲートドレイン間容量(Cgd)を大幅に削減したことで、スイッチング損失を従来品と比較して約50%低減した。
本製品は、6月よりベアチップでのサンプル提供を順次開始しているが、今後、ディスクリートパッケージでのサンプル提供を予定している。