- 2021-8-25
- 機械系, 研究・技術紹介
- 2DCAD, 3DCAD, 3Dプリンター, AutoCAD, CAD利用技術者試験, CATIA, Computer Aided Design, Creo Elements Direct Modeling Express, Eラーニング, FreeCAD, Fusion360, NX, PTC Creo Parametric, SOLIDWORKS, TCADs(Test of CAD for skill), オートデスク認定資格プログラム
3次元で設計できる3D CADは、紙に描く図面や2次元CADと何が違い、どのようなメリットがあるのでしょう。
「何だか難しそうだな」とのイメージのある3D CADですが、無料で使えるソフトウェアや簡単な操作方法、便利さなどを知ったら自分でも使いたくなるはずです。使い方を覚え、資格を取得すればキャリアアップにも役立ちます。
この記事では初心者向けに、ソフトウェアの種類や操作方法、習得のコツなど3D CADについて分かりやすく解説していきます。
3D CADとは
CADは「Computer Aided Design」を略したもので、一般的に「コンピューター支援設計」と訳されます。日本工業規格のCAD用語(JIS B 3401)では、CADは「製品の形状、その他の属性データからなるモデルを、コンピュータの内部に作成し解析・処理することによって進める設計」と定義されています。つまりCADとは、かつて製図台(ドラフター)や鉛筆などを使って紙に手描きで製図していた設計作業を、コンピューターの機能の支援を得て効率的に行うことを意味します。
紙の図面に描かれたモデルをそのまま2次元で表示する2DCADに対し、3次元に拡張したのが3D CADで、仮想的な3次元空間に立体的なモデリングができるため、対象物のイメージがつかみやすくなります。
3D CADが登場したのは1980年代ですが、そのころのパソコンはとても高価で、3D CADを導入できる企業は一部に限られていました。今日では高性能パソコンや3D CADソフトウェアの低価格化、使いやすさ(ユーザービリティ)の向上とともに導入する企業は増え、2020年の調査(※1)では、機械用3D CADを導入している国内企業は約67%にのぼっています。ちなみに2DCADは55%と、3D CADが上回っています。3D CADは、個人がホビー向けに無料版を手軽に入手できるまで身近な存在になっています。
(※1)fabcross for エンジニアの独自調査「【機械系エンジニア500人調査】製造業の現場で導入が進む3D CAD、CAE。業務の効率化だけでなく、エンジニアのキャリアパスに影響も」
3D CADを使用するメリット
3D CADを使用する代表的なメリットは、設計モデルの見た目の分かりやすさです。3D CADは機能の違いによりハイエンドCAD、ミッドレンジCAD、ローエンドCADに分けられ、さらに分野別に機械用CAD(メカCAD)、建築用CAD、建築設備用CAD、土木用CAD、電気用CAD(回路用、基板用)などがあり、それぞれメリットは異なります。ここではあらゆる分野に対応でき、業務向け設計に使える機能を備えたミッドレンジの汎用CADのメリットについて紹介していきます。
視覚的に分かりやすい
2DCADで作成した図面は、正面図、側面図、平面図で構成される第三角法で描かれます。いずれも平面図形として表示されるため、見る側にもそこから立体図を想像する能力が求められます。複雑な図面になると、設計者であっても理解するのに一定の時間が必要になります。図面は設計者だけでなく、あらゆる部署の担当者が必要に応じて確認するので、そのたびに時間をかけていては相当な時間ロスとなってしまいます。
一方、3D CADで作成した図面は見たままの立体図が描かれているため、見る側は特別なスキルを必要としません。また、3Dモデルはパソコンの画面上で回転や拡大ができ、あらゆる視点から形状を確認できます。試作から設計、製造、営業、仕入れ先にいたるまで、設計知識のない担当者でも部品の形や大きさといった情報を容易に確認し、理解できます。確認や理解にかかる時間の大幅な短縮だけでなく、情報の共有化が進むことで横断的なコミュニケーションが促進されるのも大きなメリットです。
体積/表面積/質量/重心等の情報が得られる
2DCADは内部的に2次元データ(x、y)を、3D CADは内部的に3次元データ(x、y、z)を扱います。3D CADはモニターでモデルを表示する際、陰影などを付けることで3次元的な表示や操作を可能とします。
表示や操作だけでなく、3D CADでは3次元形状のデータを正しく表現することが求められ、それにより立体同士の和、差、積などの集合演算が可能になり、3Dモデルの体積/表面積/質量/重心などの情報が容易に得られるようになります。
2DCADの2次元データから、これらの情報を得るためには複雑な作業が必要になります。例えば体積を求める際、図面のモデルをいくつかの単純なパーツに分解して計算しますが、正確性に乏しく、計算ミスも発生します。
製造コストが制約される設計において、体積の情報は製品の材料費の算出に不可欠です。設計段階で形状変更をするたびに、いちいち体積の計算をしていては時間がかかり、ミスのリスクも高まります。体積だけでなく、幾何情報は品質やコストにおいて製造段階で重要になるため、素早くかつ正確に算出する必要があります。3D CADは体積/表面積/質量/重心などの幾何情報を簡単に得ることができ、設計の効率化と正確さの向上に大きく貢献します。
複雑な形状や曲面などのデザインの設計が行いやすい
近年では、自動車や家電、日用品などの消費者向け製品から工業向け製品にいたるまで、滑らかな曲面を取り入れたデザインをよく目にします。これは、曲面を持つ3Dモデルのデザインが得意な3D CADの普及率の高まりと関係しているのかもしれません。
また3D CADは、複雑な形状の3Dモデルの設計が簡単にできるメリットがあります。2DCADで設計した試作品(プロトタイプ)は、完成後に実際に部品を組み立てると、部品同士が干渉して組み立てできないという事態がたびたび発生していました。一方3D CADを使った設計では、複雑な形状のモデリングに加え、隣接する部品同士が干渉の有無や、部品の強度などをソフトウェア上で確認できます。
設計上のミスの発見が遅れることで、修正/変更がおよぼす影響は他部署に広がり大きくなります。設計の初期段階でミスを発見できれば開発コストを抑えられ、開発をスムーズに進められます。これも3D CADを使うことの大きなメリットです。
試作品が容易に作製できる
3D CADと3Dプリンターの普及に伴い、試作品の作製方法が劇的に変化しています。以前の試作品の作製方法は、試作品の2D図面を受け取った加工業者が加工方法を検討し、必要に応じて加工データを作成してから工作機械を使って加工に取りかかっていました。
それが3D CADと3Dプリンターに置き換わると、3D CADから出力した3Dデータ(STLデータなど)をそのまま最適な3Dプリンター(熱溶解積層法、光造形、粉末造形、シート積層など)に読み込ませ、造形することで大幅に工程を省略でき、迅速に試作品を作製できるようになります。
このようなラピッドプロトタイピングは製品開発で用いられており、作製期間やコストの削減に役立っています。また、個人でもホビー向けの3D CADソフトウェアと3Dプリンターがあれば、容易に試作品を作ることができ、3D CADの普及につながっています。
3D CADの種類
3D CADは機能の高い方からハイエンドCAD、ミッドレンジCAD、ローエンドCADと分けられます。ハイエンドCADは主に強い意匠性が求められる民生品の設計に、ミッドレンジCADは家電製品の試作品の設計に、ローエンドCADは個人のホビー向けのモデリングに使われています。それぞれの特徴と代表的なソフトウェアを紹介します。
ハイエンドCAD
機能が高いハイエンドCADは、自動車や航空機、デザイン家電などの強い意匠性が求められる民生品や、部品点数が多く複雑な形状の製品の設計に利用されています。
自動車の車体や部品の設計では、Dassault Systemes のCATIA 、PTCのPTC Creo Parametric、Siemens PLM SoftwareのNXの3製品がシェアの大部分を占めます。
CATIA、PTC Creo Parametric、NXを利用している主な企業は次のとおりです。
[CATIA]
Boeing、トヨタ自動車、本田技研工業、三菱自動車工業、コベルコ建機、テスラ・モーターズ、パナソニック ホームアプライアンス社など
[PTC Creo Parametric]
トヨタ自動車、SHARP、SONY、ミズノ、日本特殊陶業など
[NX]
マツダ、日産自動車、レッドブル・レーシングなど
ミッドレンジCAD
ミッドレンジCADは機能面でハイエンドCADに劣りますが、製品設計に十分に使える基本機能を備えます。家電や一般OA製品などの試作向けに利用する企業は多く、大部分のシェアはDassault Systemes SolidWorks Corporation製のSolidWorks、Autodesk製のFusion360やAutoCAD、Inventorが占めています。
また、工作機械や生産設備など意匠性よりも性能や精度、開発期間が重要視される生産設備など、少数生産向けの普及が高まっており、その用途における国産のミッドレンジ3次元CADとして、富士通の子会社デジタルプロセス製のiCAD SXが知られています。
さらに3Dプリンターの小型化、低価格化が進むのに伴いラピッドプロトタイピングを取り入れる企業が増え、先述したミッドレンジCADに加え、Robert McNeel & AssociatesのRhinoceros 3Dなどの普及も急速に進んでいます。
SolidWorks、Fusion360、AutoCADを利用している主な企業は次のとおりです。
[SolidWorks]
アイリスオーヤマ、エムケー精工、オムロン、セイコーインスツル、バンダイ、YKKなど
[Fusion360]
exiii、カブク、タカラトミー、Under Armourなど
[AutoCAD]
上越市新水族博物館/日本設計、パナマ運河、フジテック、ヤマト科学など
ローエンドCAD
ローエンドCADは安価なものから無料でソフトウェアをダウンロードできるものまであり、ソフトにより使用できる機能に違いがあります。また、作図方法や他のCADソフトとの互換性に制限がある場合もあり、個人のホビー向けや最低限の業務向けには十分ですが、本格的な製品開発においては機能面で物足りません。
それでもベンダーから多くのフリーの3D CADが提供されており、3D CADをこれから始める人は試して損はないでしょう。Fusion360は本来ミッドレンジCADですが、使用期間を限定した無料体験版をダウンロードできるためとても人気です。非商用目的であれば1年間、商用目的であれば30日間無料で使用できます。学生や教員が教育目的で使う場合、3年間無料になります。基本機能に限定された無償版の個人用Fusion 360も提供しています。
PTC製の有償ソフトCreo Elements/Direct Modelingの無償版Creo Elements Direct Modeling Expressは、使用できる部品の数や一部の機能に制限はありますが、高度な機能を備えるため高い支持を得ています。
完全無料版3D CADソフトで人気なのが、FreeCADチームが提供するオープンソースのFreeCADです。マルチプラットフォーム対応で、高度なカスタマイズや拡張も可能です。初心者には扱いが難しい操作やインターフェースもありますが、経験者であれば問題なく扱えます。
3D CADのモデリング方法
ユーザーの目的に合った3D CADソフトウェアをダウンロードしたら、いよいよ設計の肝となるモデリングにとりかかります。ここでは、商用目的であっても30日間無料で使え、無償期間が終わっても年間6万円前後で利用できるAutodesk製のFusion360を使って、簡単なモデリングの方法について解説していきます。
手順
Fusion360での立体形状のモデリングは「プロファイルの作成」、「立体形状(フィーチャ)の作成」、「形状の修正」の3ステップが基本です。プロファイルとは立体形状の輪郭となる平面図形で、スケッチ機能で作成します。ある操作手順やその操作によってできる形状のことをフィーチャといい、Fusion360では操作の意味でも使われています。
形状作成のコマンドには、プロファイルに対して1方向に厚みを与える「押し出し」、プロファイルを軸に沿って回転させる「回転」、プロファイルを断面としてパスに沿った形状を作成する「スイープ」、2つ以上のプロファイルをつなぐ「ロフト」などがあります。これらの操作を繰り返すことでフィーチャを作成したら、編集コマンドでエッジを丸めたり面を取ったりするなど、細かな形状の修正を行います。
以上が、基本的なモデリングの方法になります。なお、Fusion360には編集履歴の変更機能があり、後から間違いに気づいてもその部分だけの修正ができるので安心です。
Fusion360の画面には、中央にワークスペース、上側のツールバーにワークスペースに応じたコマンドが表示されます。左側のブラウザーには作成したスケッチやボディなどが並び、フォルダ横の三角形をクリックすると中身の展開が、目玉のマークのクリックで表示/非表示の切り替えができます。
作成中の3Dモデルは、マウスのホイールのスクロールで拡大/縮小が、ホイールを押しながらドラッグすると水平方向の移動が、シフトキーとホイールを押しながらドラッグで回転ができます。サイズや360°視点を変えながらモデリングができ、効率的で確実性の高い設計作業を支援してくれます。
3D CADのおすすめソフト
CNCCookbookの2021年CAD調査(※2)によると3D CADの世界シェアは、有料版のFusion360とSolidWorksはどちらも30%前後と他を引き離しています。一方で、Fusion360と同じAutodeskが提供するAutoCADの世界シェアは5%程度ですが、日本国内では約70%と圧倒的なシェアを誇っています。完全無料版では、オープンソースのFreeCADが人気です。それぞれのソフトの特徴などをみていきましょう。
(※2)参考:CNCCookbook CNCCookbook 2021 CAD Survey [ Market Share, Customer Satisfaction ]
Fusion360
非商用目的で1年間、商用目的だと30日間の無料使用期間のあるFusion360は、基本的な3次元モデリング機能に加えて、シミュレーションといったエンジニアリングに対応するCAEや、CADデータを使って製造を支援するCAM(コンピューター支援製造)の機能も実装しており、製品開発プロセスの一元管理ができます。
また、クラウド上で作動するため、ソフトをダウンロードしたデバイスとインターネット環境があればどこからでも利用でき、チーム内でのデータの共有や複数人での同時作業が可能です。対応するファイルフォーマットが豊富で、他社製のCADソフトとの互換性が高いという特徴があります。
OSはWindows(64bit)/Mac、インポートファイル形式はwire、dwg、iam、CATProduct、stlなど計33種に、エクスポートファイル形式はdwg、ipt、dxf、fbx、igs、obj、sat、smt、step、stl、skpに対応します。サブスクリプション方式による年間使用料は6万1600円(税込み)です。
SolidWorks
SolidWorksは基本的な3次元モデリング機能だけでなく、製品に動きをつけるアニメーション機能や、2Dデータをもとに3次元モデルを作成するフィーチャ機能などを実装しており、高度な設計を支援します。dwgやdxfなどの2DCADデータとの互換性も高く、他のCADデータを中間ファイル通すことなく読み込めます。また高いユーザービリティを備え、初心者でも基本操作を覚えやすい特徴があります。
OSはWindows(64bit)/Mac、インポートファイル形式はiges、step、x_t、x_b、sat、prt、dwg、dxf、stl、ipt、3dmlなど、エクスポートファイル形式はiges、step、x_t、sat、prt、dwg、dxf、stlなどに対応します。Standard版のライセンス価格は98万5000円(税別)、年間保守契約料はStandard版のスタンドアロン版が19万2000円(税別)、ネットワーク版が22万4400円(税別)です。
AutoCAD
AutoCADは初心者でも扱いやすく、2次元と3次元の図面を両方作成できることから、これからCADを始める人が選びやすいソフトウェアです。建築/機械/土木などさまざまな分野の設計に対応できる汎用性があり、日本国内でダントツのシェア率の高さがその優秀さを物語っています。
ユーザー数も多く、設定や使い方の情報がインターネットで見つけやすいのも大きなメリットです。さらに建築設計や機械設計に特化したツールセットを用意しており、分野に応じた高度な設計に対応できるのも魅力です。
Autodeskは2021年5月7日、オンラインで開催した「AutoCAD 新戦略記者説明会」で、従来の「AutoCAD LT」を「AutoCAD」に、従来のAutoCADを「AutoCAD Plus(AutoCAD including specialized toolsets)」に変更すると発表しました。
AutoCADのサブスクリプション方式による年額は7万1500円(税込み)、各専門分野に特化したツールセットを含むAutoCAD Plusは、同23万1000円(税込み)で提供しています。
FreeCAD
パラメトリックモデリング対応の3D CADソフトで、建築設計向けワークベンチやスプレッドシート、ロボットシミュレーション機能などを搭載しています。オープンソースのため、個人、商用目的にかかわらず無料で使用でき、カスタマイズ性が高く、他のソフトとの連携やスクリプト操作も可能です。しかし、アセンブリや図面などは拡張機能としてインストールする必要があり、やや複雑な操作やインターフェースのため初心者には少しハードルの高いソフトとなっています。
OSはWindows/Linux/Mac、インポートファイル形式は3ds、obj、dwg、dxf、brep、bms、dat、svg、xlsなど計40種、エクスポートファイル形式はamf、obj、dwg、dxf、svg、unv、nc、iges、iv、oca、step、stl、objなど31種に対応します。
CADに関係する資格
CADに関係する資格には、3次元CAD利用技術者試験、2次元CAD利用技術者試験、オートデスク認定資格プログラム、TCADs(Test of CAD for skill)などがあります。資格を取得することでCADに関する知識があることを証明でき、就職や転職活動、社内でのキャリアアップを有利に進めることができます。
特にCAD利用技術者試験は知名度が高く、建築や機械関連など各分野の企業にも知られています。日本政府は現在、高付加価値な製品設計や製造を通じて産業/地域の競争力強化を図るための施策を進めており、その成功には3D CADを使える技術者の活躍が不可欠です。
3次元CAD利用技術者試験に合格することで、エンジニアや学生がレベルに応じた3D CADの知識と技能を習得していることを証明できます。3D CADシステムの実務経験半年以上、または1年以上の就学経験者を想定した1級試験では、CADリテラシー、形状認識能力、アセンブリモデリング能力、2次元図面からのパーツモデリング能力が試されます。合格者は、建設業や製造業などのCADオペレーターや開発設計者として活躍しています。
独学で学ぶコツ・方法
3D CADのベンダーのサイトには、操作の仕方からモデリングの方法まで詳しく解説しているため、ソフトウェアの使い方の基本を独学するのはそれほど難しくないでしょう。しかし試験の場合、独学で合格する能力を身に付けるのは難しいかもしれません。短期間で3D CADを習得したい方は、セミナーなどに参加し、講師から実践的な指導を受けるのが近道です。
コツ・方法
シェアの高い3D CADであれば、ブログや動画などで多くの情報が発信されているため、必要な情報を容易に得られます。また、無料お試し版をダウンロードできるソフトウェアもあり、導入する前に使いやすさや機能性を確かめることもできます。
独学であれば費用がかからず、自分の好きな時間に学習できるメリットがあります。一方で、体形的に学習するのが難しいため習得に時間がかかったり、モチベーションを維持したりするのが難しいデメリットがあります。
心配な方は、Fusion 360セミナーやSolidWorksセミナーなど、各ベンダーが提供するセミナーに参加することをおすすめします。2日間のセミナーの参加費用として約1~3万円かかりますが、1日4~6時間をかけて集中的に学び、実践を交えた効率的な学習が可能です。
資格の取得が目標の場合、販売されている公式ガイドブックや試験対策テキスト、問題集など、またはインターネットのサイトや動画などを参考にして独学で勉強して合格を目指すのも1つの方法でしょう。しかし独学の場合、テキスト問題には答えられても、理解が不十分なため応用問題にはてこずるかもしれません。また、独学だと経験不足だとみなされ、就職や再就職の際即戦力を求める企業から敬遠される可能性もあります。
やはり心配な場合は、各ベンダーが提供するセミナーに参加したり、資格ごとの対策用講座に参加したりするのが合格の近道になります。Eラーニングを提供するセミナーもあり、直接会場に出向かなくても参加できるので便利です。
まとめ
工業向けや消費向けにいたるまで、あらゆる商品の意匠性/機能性の向上や、製品ライフサイクルの高速化が進んでおり、企業の開発において3D CADの重要性は高まっていきます。試作だけでなく、最終製品の製造に活用できる工業向け3Dプリンターの台頭もその動向に拍車をかけています。また、高機能3D CADソフトウェアや高性能パソコンの低価格化が、さらに導入のハードルを下げていくでしょう。
個人においてもホビー向け3Dプリンターの普及に伴い、3D CADを使う機会が増えていきます。3Dプリンターとともに、3D CADにはこれまでのものづくりを変革し、進化させる役割が期待されています。